クライシス後のプラン
危機を脱した時のプラン・・・前もって、このパートを考えておきたいと思うかもしれません。危機からのリカバリーが始める時に書きたくなるかもしれません。その時こそ、自分に何が必要なのかが明確に見えているでしょう。危機を脱した時に、このプランを、自分を癒していくためのガイドにすると良いでしょう。このプランは前もって作ることが難しいです。その時になって作ることになるかもしれません。
「WRAPを始める!(精神看護出版2016)」を参照して、私なりのクライシス後のプランを立てたいと思います。
私は入院を一度経験していますが、その後も明らかな危機を4・5回体験しています。
【危機を脱したサインとその時の道具】
◇クライシス(危機)を脱した時のサイン=希死念慮がほとんどなくなる。休むことが出来るようになっている。人の話を素直に聞ける。→人と会話する。(親しい人あるいは専門家に)相談する。宇宙や世界と比較して自分を俯瞰し、人の存在の小ささを感じる。
◇自分を助けてくれた人・サポーターにすること=感謝し、何らかの恩返しをするように努める。→人と会話する。(親しい人あるいは専門家に)相談する。日記を含む、様々なブログをアップする。←記録することで「恩」を忘れない。
◇自分にすること=焦るなと自分に言い聞かせる。→「過ぎたるは猶及ばざるが如し。」(家訓)
【(責任を取り戻していくための)予定】
①いきなり思考したり行動したりするとぶり返すことがあるので、まずは休養・静養しながら、危機を脱したサインを確実につかむ。
②本来、自分がすべきことの中で、自分ができたことと、自分ではできず誰かの助けを得ていたことを洗い出す。
③助けてくれた人に感謝した上で、無理のない範囲で、それら(助けを得ていたこと)を自力でこなせるようにしていく。
④調子がよくなり、いい感じの自分を取り戻しても、良い意味で、この経験を忘れないようにする。→人と会話する。(親しい人あるいは専門家に)相談する。日記を含む、様々なブログをアップする。←これらを継続する=リカバリーは「旅」であり、続いていくことを意識し忘れない。
【具体的なクライシス後のプラン
○クライシスを脱した時は次のようなことができるようになる。
自力で整理整頓できる
○クライシスを脱したら、私はこんな感じでいたい。
※いい感じの自分参照
やさしい・まじめ・つよい 感じでいたい。
○サポーターリスト
※この時期にサポートして欲しい人とお願いしたいこと
名前:妻
電話番号:
お願いしたいこと:全般
名前:母
電話番号:
お願いしたいこと:アドバイス
名前:弟
電話番号:
お願いしたいこと:アドバイス
名前:B型作業所
電話番号:
お願いしたいこと:アドバイス
名前:相談支援事業所
電話番号:
お願いしたいこと:アドバイス
○安全に帰宅するためにしなければならないこと
家の清潔を確認する
○自宅に帰る前に過ごしたい所
どこで:カフェ
家まで送ってくれる人:なし
一緒にいてくれる人:妻
○帰宅したらやりたいこと
片付け
○帰宅するまでに手配しておくこと
自室以外の整理整頓
○帰宅して直ちにすべきこと
整理整頓
○誰かに頼むこと
なし
○気分が良くなるまで待てること
整理整頓
○クライシスからの回復期に自分のために毎日すべきこと
整理整頓
○クライシスからの回復期に毎日すべきこと
整理整頓
○クライシスからの回復期に避けるべき人や事柄
勉学
○調子が悪くなり始めているかもしれないサイン
※不安、過度の心配、過食、睡眠障害など
希死念慮
○調子が悪くなり始めたら使うべき元気に役立つ道具。
※やらなければならないことに☆をつける。
深呼吸
喜:嬉しい自分への他己評価をもらった気分になる。
怒:多くのエネルギーを無駄にするため怒らない。アンガーマネジメント。
哀:涙活する。泣ける映画・動画を見る。人の死を思い出す。
楽:音楽をかけながらドライブする。面白いことを聞いたり言う。
☆ブログをアップする。
○クライシスの影響をこれ以上広げないためにすべきこと。また、それはいつか。
整理整頓
いつ:すぐ
○感謝する人達
誰:妻
いつお礼するか:経済的余裕ができたら
どのようにお礼をするか:望むことをする
誰:母
いつお礼するか:経済的余裕ができたら
どのようにお礼をするか:望むことをする
誰:弟
いつお礼するか:経済的余裕ができたら
どのようにお礼をするか:望むことをする
誰:B型作業所
いつお礼するか:精神的余裕ができたら
どのようにお礼をするか:B型作業所に通所する
誰:相談支援事業所
いつお礼するか:精神的余裕ができたら
どのようにお礼をするか:メールで感謝する
○謝罪しなければならない人達
誰:妻
いつ謝るか:すぐ
どのように誤るか:実直に
誰:母
いつ謝るか:できるだけすぐ
どのように誤るか:素直に
誰:弟
いつ謝るか:できるだけすぐ
どのように誤るか:素直に
○関係を修復しなければならない人達
誰:家族
いつ仲直りするか:すぐ
どのように:実直に
誰:B型作業所利用者
いつ仲直りするか:できる限りすぐ
どのように:謝る
誰:相談支援事業所職員
いつ仲直りするか:できるだけすぐ
どのように:メールで謝罪する
○解決すべき医療・法的・経済的な問題
問題:医療
どのように解決するかの計画:通院許可を得る
問題:法的
どのように解決するかの計画:判断できるようにする
問題:経済的
どのように解決するかの計画:無駄をしない
○さらなる損失を防ぐには?
※例:クレジットカードをキャンセルする、職場に正式な休暇許可を得る、悪友とのつながりを断つなど
支払いの遅延を無くす
○クライシス後に日常生活管理プランを使い始められるサイン
整理整頓
○今後、クライシスを避けるためにWRAPのはじめの4つのプランで変更すること
作った危機管理チェックリストを変更
○回復しやすくするためにクライシスプランで変更すること
責任を任せる人
○暮らし方や人生のゴールについて変更すること
再度検討するが、多分変更なし
○クライシスから学んだこと
自分の愚かさ
○学んだことによって生活で変えるべきこと。いつ変えるか。
無駄を無くす
いつ:すぐ
●責任を取り戻す予定表
※クライシスの間、果たせなかった責任をどう果たすか。
○責任事項:家事
○クライシスの間、誰がやってくれたか:妻
○責任を取り戻しつつある間、誰に何をしてもらいたいか:妻にサポートして欲しい
○計画(ステップ)
片付け
整理整頓
清掃
○責任事項:整理整頓
○クライシスの間、誰がやってくれたか:なし
○責任を取り戻しつつある間、誰に何をしてもらいたいか:物をさわらないで欲しい
以上です。
関連記事:
- ◎WRAP
- ○メアリー・エレン・コープランド談(2002)
- ○メアリー・エレンからのメッセージ(2010)
- ◎WRAPの概要
- ◎WRAPの主要な概念を理解する
- ○リカバリーに大切なこと(キーコンセプト)
- ●希望
- ●自分で責任を持つこと
- ●学ぶこと
- ●自分のために権利擁護すること
- ●サポート
- ◎WRAPの各部分を探索する
- ○いい感じの自分
- ●元気に役立つ道具箱
- ●日常生活管理プラン
- ●引き金と行動プラン
- ●注意サインと行動プラン
- ●調子が悪くなってきている時の(深刻な乱れを知らせる)サインと行動プラン
- ●クライシスプラン
- ●クライシス後のプラン
- ○WRAPを使う
- ○関係性WRAP
- ○フォーカシングとマインドフルネスの違い
- ○WRAPを作り、使って、気付いたこと